動画でアスリートの競技能力向上を支える

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傷害リスク減少と運動パフォーマンスのポテンシャル向上に必要な知識


身体の各関節には可動性(Mobility)と安定性(Stability)が必要であり、どちらがより重要かは各関節によって異なる。

各関節の主要な役割が欠如していると、怪我のリスク増加や運動パフォーマンス低下の可能性がある。

 

<関節可動性とは>

よく言われる柔軟性とは「静的柔軟性」とも言われます。 関節可動性は「動的柔軟性」とも言われます。

静的柔軟性はその関節の可動域の広さを示します。 動的柔軟性は関節可動域の広さに加えて、動作をコントロールする能力も重要な要素です。 関節可動域が広くても、この可動性が備わっていなければ怪我のリスクは上がってしまいます。

 

<関節安定性とは>

動きの中で関節が適切な位置を保てる能力。 または、動きの中で関節が適切な(安全な)角度を保つ能力。 それが関節安定性です。 注意点として、ただ単純に全身に力を入れて、安定を保つ能力ではないです。

 

<Joint by Joint Approach>

ジョイント・バイ・ジョイント・アプローチとはアメリカの著名なストレングスコーチ、Micheal Boyleによって提案されたアプローチです。 身体の各関節の主要な役割を可動性と安定性に分類します。

足首=可動性
膝=安定性
股関節=可動性
腰椎=安定性
胸椎=可動性
頚椎=安定性
肩甲骨=安定性
肩関節=可動性
肘=安定性
手首=可動性

身体の下の関節からリストを作っているのには理由があります。 それはひとつの関節にその関節が重視される物が欠如している場合は、その上の関節に悪影響がでやすいのです。

例)股関節の可動性欠如→股関節の可動性がとても要求される動作において、股関節可動性が欠如しているとします。 その代わりとして、本来は安定性重視の腰椎が可動性の役割も担う。→腰椎へのストレス増加→傷害リスクの増加。

 

<注意点>

このリストが表していることは必ずしも、”股関節=可動性だけ。膝関節=安定性だけ”ではないのです。

どの関節も可動性と安定性の両方が必要で、どちらがより重要なのかは各関節によって違うということです。

 

 

<改善方法>

適切なフォームで行うウエイトトレーニング、ストレッチ、可動性・安定性ドリルをしっかりと行うことにより、各関節の可動性や安定性の改善ができます。それが怪我のリスク減少や運動パフォーマンスのポテンシャル向上につながります。

 

 

<参考文献>

1. Boyle, M. Advances in Functional Training. 2010. On Target Publications.

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